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2時22分

第1章 テレビ

「まぁ、少し落ち着こうか」


突然、耳元で低い声がした。
ハッとすると、あの変な声は聴こえなくなっていた。
しかもどういうわけか、ユリの姿もない。
今までそこに居たという気配すらない。


「なっ……」


何が起きたんだ、一体。
呆然としていると、視界の端にあるものが見えた。

それは俺がベッドに隠したはずのテレビだった。しかもそのテレビには、白衣を着た男が映っている。


「少し君を試させてもらった」

「!?」

「君は少しパニクるタイプのようだが、状況に順応するのは早い」

「?」


何を言ってるんだ、こいつは。
てか、もう本当に…何がどうなってるんだ?!
俺はまだ夢を見ているのか?


よくわからない展開に俺は半ギレ状態で。ムカついてテレビの電源ボタンを押した。

だけど画面にはアニメが写ってる。
テレビを消したつもりだったのに…。
俺の背中に悪寒が走った。

テレビ画面には2時22分と表示されていた…。

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