
弱く儚く。
第1章 俺の大事なもの。
「なんで‥わかってくれないんだよ‥。」
少しくらい励ましてくれよ。
馬鹿野郎。
ポツ‥ザァーーーーーーッ
「げっ‥」
泣いてしまいたいのに、空に先を越されちゃ元も子もない。
近くの公園に逃げ込み屋根に入った。
「最悪‥。」
びしょびしょで寒いし、動けねぇし
家にだって帰れねぇ。
どうしたらいいんだよ‥。
ぐっと手に力を入れた。
嫌いだ‥っ‥こんな自分‥。
「お前、大丈夫?」
急に降ってきた声に思わず顔を上げた。
「え。あ、あぁ‥。」
居心地が悪くて、目をそらす。
俺、めっちゃかっこわりぃ‥。
「大丈夫じゃないだろ?」
はははっと笑うそいつに俺はなんていったらいいのかわからず
下を向いた。
「風邪引くぞ?」
ふわりと、タオルを頭に乗せられびっくりする。
「なんで?」
こいつ意味わかんねぇ。
