
残飯ガール
第2章 イケメンの秘密
「だってさ、理紗ちゃん。こいつと二人きりなんてやだし…」
あたしは理紗ちゃんの耳元でコソコソ話す。
あたしたちが座ってる机の隣には、あのチャラそうなイケメンが座っていた。
「はぁ? 嫌なら断ればいいじゃん、残飯処理係なんてふざけてる」
「そ、そうなんだけどさぁ…」
あたしは愛情たっぷりのお弁当を見つめた。
あたしが食べなきゃこいつは平気で人の弁当を……。
「ちょっと、久我。あんた人の好意をなんだと思ってるの」
理紗ちゃんが鋭い目付きで、イケメン…じゃなくて、久我くんを睨んだ。
「…なんか誤解してるようだけど、実際捨てたわけじゃねぇよ? 今までもらった弁当はちゃんと食ってたし」
久我くんはどや顔で言った。
