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残飯ガール

第4章 気づいちゃった



久我くん……

久我くんがお弁当食べなくて良かった……


こんな悲劇はあたしだけで充分…



…って、あれ?
なんであたしホッとしてるの?


むしろあたしは被害者じゃん?
勝手に残飯処理係に任命したのはあいつだし、そもそもハッキリ断らないからこんなことになってるんだから、罰はあいつが受けるべきだよね?



このまま彼女たちの言うとおり辞退すればこんな思いはしないで済むんだ。


でも久我くんはあたしが辞退しても、彼女たちのお弁当を受けとるんだよね……綾さんのために。



もったいないな……。
ううん。
あたし、本当にお弁当が食べたかったの……?




「ちょ、奈々子!? どうしたの!?」


背後から理紗ちゃんの叫び声がした。
あたしはもう限界で、トイレの壁に寄りかかってうずくまっていた。


「トイレ、空いてないの!?」


理紗ちゃんが個室のドアを開けようとした時、3人組が一斉に個室から出てきた。
そしてなに食わぬ顔で女子トイレから出ていった。


「なんなの、あいつら……感じわるっ。
てか奈々子、動ける?」


あたしはよろけながらも個室に入った。
この時ほど理紗ちゃんに感謝した日はない。







あたしは静かにトイレで泣いた。



もしかしたらあたしは、叶わない恋をしてしまったかもしれない…。


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