
残飯ガール
第5章 もう食べられません
バチっと綾さんと目が合う。
「こんにちは」
「こ、こんにちは…」
ニコッと笑いかけられてアタフタしてしまう。
「こんなところに…って、小野田たちこそ何しに来たんだよ。ここは食べ放題の店だぞ?」
「なんだよ、大食いじゃなきゃ来ちゃいけないのかよ」
そう言うと小野田という人はあたしを見るなりブフッと笑った。
「すごいね、この量…全部君が?」
「…え…はい…」
「ふ~ん」
小野田はあたしと久我くんを交互に見たあと、ニヤニヤしだした。
なんなの、めっちゃ感じ悪い…。
「違うの、恭也。私がここに食べに行きたいって小野田くんに頼んだの。ほら、昨日恭也食べ放題のお店検索してたじゃない? そういうの珍しかったから、もしかして美味しいものでもあるのかなぁって思って」
恭也?
あ……久我くんの名前か。
恭也……
綾……
二人とも名前で呼ぶんだ……
チクッ……
チクチクチク。
うぅ……なんか、胸が痛い……。
