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残飯ガール

第5章 もう食べられません

「なんだよ~そういうことだったのかよ。そいや昨日は三人でスタ練してたもんな。あ、ちなみにあとで瀬戸も来るから」

「瀬戸も?」


久我くんの顔が一瞬ムッとなった。


「ま、いいけど。食べれないのに取りすぎて残すとかもったいないことすんなよ」

「なにそれ、お前は俺のお母さんかよっ」

「んじゃ細野、ケーキとアイス取ってくるから待ってて」

「あっ……うん、ありがと!」


あたしは慌てて御礼を言った。


隣のテーブルでは、料理を取りに小野田くんだけが席を立っていた。
綾さんはというと、なぜかニコッと笑いながらあたしの向かいの席に座った。


「はじめまして、柴崎綾です」


何を言うかと思えば、自己紹介……!


「はじめましてっ……細野奈々子です!」

「細野……さん」

「はいっ、細野です」


あたしは綾さんの体型を見て、自分が少し恥ずかしくなった。


こんなに太ってるのに『細野』だなんて……
うわあああああっ!


凹む……。



「なんか、恭也が迷惑かけちゃってごめんね」

「……え?」

「お弁当の残飯処理係、あなたに頼んでたんだよね?」

「……」


あれ?

それは軽音楽部の人たちにも内緒だったんじゃ…。



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