テキストサイズ

先生…お願い。早く治して・・・

第9章 やっぱり、一人って不安

『 えっ?もう出てる…?ってどういう意味…ですか?』


“ ほら、充分出てるだろ”

そう言うと、司馬先生はベットの脇にぶら下がっていた袋を、私に見えるように持ち上げた


『えっ?!!何それ?なんで?!!』


フッ。と小さく笑うと、
“ お前のオシッコだよ!動けないから管が入ってるんだ!!でも、まぁ〜明日あたり石川先生が抜いてくれるんじゃないか?”


『 く…だ?…抜く??ヤダ…』


“大丈夫だ、そんな心配すんなっ。これ位で恥ずかしがってたら、この先大変だぞ!”


『 この先大変ってどういう意味ですか?』


“……特に…意味は無い…。

俺たちは医者だ!お前は恥ずかしいのかもしれないが俺たちはそんなのなんとも思わん!”


『……。』


“ それだけか?聞きたいのは…。ないなら俺はもう戻るぞ!
………聞きたい事とか、石川に聞きにくい時は俺に言え!担当医からは外れるが、今までずっと担当だったからな…。特別に相談には乗ってやる。じゃあな!


そう言うと、司馬はICUを出た。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ