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先生…お願い。早く治して・・・

第11章 ピュアな心

昨日は無理やりお嬢様に帰らせられてしまった。

果たして私が帰った後、お嬢様は大丈夫だったのだろうか……、薬品に反応してしまったのではないか…、


考えれば考えるほど不安は募るばかり…、

結局一睡も出来なかった…。こんな事なら無理やりにでも側にいるんだった。。


宮田は少しでも早くお嬢様に会うため早朝、病院へ向かった。
病院に着いた宮田は心配で、ICUの隣の医局に向かった。


中には当直の司馬先生がソファーに横になっていた。


宮田は不安な心を押し殺し、
「司馬先生おはようございます。お嬢様は…、大丈夫だったでしょうか?」



司馬先生はソファーから起き上がると、ガラス越しに眠る綾を見つめ、

“ あぁ、まだ安心は出来ないが、今の所は問題ないよ 。とりあえず今日は病室に移れると思うよ”


「司馬先生、ありがとうございます。……中に入ってもいいでしょうか?」


“ あぁ、いいよ 。”



ホッとした宮田は綾が眠るICUへと向かった。

起きないように、そっと椅子に座り気持ち良さそうに眠る綾の顔をじっと見つめていた。



天使の様に可愛らしいこの寝顔、どうかこの顔が苦痛に歪む事だけは……と願っていた。





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