先生…お願い。早く治して・・・
第12章 異変
司馬は看護婦に、
「熱、測ってくれ」と指示した。
看護婦は、
“お熱測らせてね〜”と耳に体温計をかざした。
体温計はピッとなり、看護婦は表示させらた体温を読み上げる
“37度8分です”
「 ん〜、、……咳は?まだ出るか?」
『 ……ちょっと………。』小さな声で答えた
先生はポケットから聴診器を取り出し耳に当てると
「また胸の音聞くぞ」
そう言って私のフリルの付いた上着に手を掛けた。
咄嗟に出た『待って…』の言葉を遮るように
「大丈夫だ。心配すんな」
無表情でそう言うと、上着を少し持ち上げ聴診器を持つ手を中に入れた。
『………///』
先生は上着の中の小さな胸に聴診器をあてていく。
怪我をした左側の胸の膨らみに聴診器が当たった瞬間、
綾の体がほんの少し‘“ビクッ”っと動いた気がした。
司馬は聴診器を少し下にずらした。ほんの少しだがまた、ビクッっと反応した。
“やはり……また…”
そう思った司馬は、小さな胸の膨らみを下から押し上げるように、いつもより強目に聴診器を押し当てた。
ビクッっと反応する体と、一瞬の歪んだ表情を司馬は見逃さなかった。。
綾は、自分でも想像していなかった胸の痛みを悟られまいと、なんでも無いふりをしたが、それとは裏腹に、胸の鼓動がどんどん大きくなっていく事を止めることは出来なかった。
「熱、測ってくれ」と指示した。
看護婦は、
“お熱測らせてね〜”と耳に体温計をかざした。
体温計はピッとなり、看護婦は表示させらた体温を読み上げる
“37度8分です”
「 ん〜、、……咳は?まだ出るか?」
『 ……ちょっと………。』小さな声で答えた
先生はポケットから聴診器を取り出し耳に当てると
「また胸の音聞くぞ」
そう言って私のフリルの付いた上着に手を掛けた。
咄嗟に出た『待って…』の言葉を遮るように
「大丈夫だ。心配すんな」
無表情でそう言うと、上着を少し持ち上げ聴診器を持つ手を中に入れた。
『………///』
先生は上着の中の小さな胸に聴診器をあてていく。
怪我をした左側の胸の膨らみに聴診器が当たった瞬間、
綾の体がほんの少し‘“ビクッ”っと動いた気がした。
司馬は聴診器を少し下にずらした。ほんの少しだがまた、ビクッっと反応した。
“やはり……また…”
そう思った司馬は、小さな胸の膨らみを下から押し上げるように、いつもより強目に聴診器を押し当てた。
ビクッっと反応する体と、一瞬の歪んだ表情を司馬は見逃さなかった。。
綾は、自分でも想像していなかった胸の痛みを悟られまいと、なんでも無いふりをしたが、それとは裏腹に、胸の鼓動がどんどん大きくなっていく事を止めることは出来なかった。