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先生…お願い。早く治して・・・

第17章 お願い側にいて

病室では、昨晩のことを何も知らないメイド達が、
朝食の準備をしていた。


カチャ、カチャという微かに聞こえる食器の音で綾は目覚めた。

『ん…ん〜〜』

「お嬢様、お目覚めですか?おはようございます」

宮田はいつものように綾に声をかける。



『おはよっ』

綾もまた、いつもの様に宮田に答えた。



「昨晩はゆっくりとお休みいただけましたか?」


『ぅん。なんか直ぐに寝ちゃった』

とニコっと笑った。


「そうですか、それは良かった。お嬢様、朝食の準備が出来ておりますよ」

綾はメイド達が用意したテーブルに座った。
テーブルには、フレッシュジュースにサンドイッチなどが用意されていた



“お嬢様おはようございます。お身体は大丈夫ですか?”
メイドは心配そうに挨拶した。


『えっ?…あっ…ぅん。』ニコっと微笑んだ。


“良かった〜!みんな心配で。”
メイドは嬉しそうに笑った。


『ご、、ごめんね…心配かけて…』

そんな会話を見兼ねた宮田は

「おいっ、お嬢様は朝食の時間だ。」


いつもより厳しい表情の宮田にメイドも

“す、すみません”

と、お嬢様と宮田にペコリと頭を下げると部屋の隅に下がった。


そんな宮田に綾は、

『ありがと。宮田…でも私は大丈夫だから、怒らないであげて。ねっ』


「すっ、すみませんお嬢様…」


『私…、、頑張るからっ。』

そう言って、ニコっと笑って見せた。






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