
おさななじみ。
第2章 せいちょう。
いつも敵わないなあ、と由樹はようやく口を開く。とても話しやすい雰囲気だった。
「孝ちゃん、引かないで聞いてね」
そう前置きして、孝基が頷いたことを確認してから視線を反らして話始めた。
「僕さ付き合うとか初めてなんだけどね、今まであまり深くは考えたこととかなくて。孝ちゃんの傍に居られればいいなとかはよく考えてたんだけど…何て言うかその先とか、今までは考えたことなくて…」
言っていてしどろもどろになる。キチンと伝わっているか不安で、チラリと孝基を見るとコクンと頷かれたので、それに安心して続ける。
「孝ちゃんはさ、最近手を繋いでくれるでしょ?あれさ、すごく嬉しいの…すごく嬉しいのにモヤモヤしちゃって変なんだよ」
どうしたらいい?と孝基をみやる。本当はその先のこともしてみたいなんて言うつもりではいたが、拒絶が恐くて口に出せずに逃げてしまった。それなのに孝基は嬉しそうに笑っていて。
「いいの?」
何がいいのかわからなかったけど、あまりに嬉しそうに目を細めているものだからつい頷いてしまう。そうしたら今まで握っていた手を離されると、孝基の両手で頬を包まれた。何か言おうと口を開く前に、孝基の顔が視界を覆う。
しばらく把握出来なかった。何かが当たったような感覚が残る唇を擦る。理解した途端に顔から火が出るという言葉を体感することになった。
「こ、孝ちゃんっ」
更に嬉しそうにニコニコと笑っている孝基に何も言えずに、金魚のように口をパクパクとするしか出来なかった。
「聞いたでしょ?いいのかって」
追い討ちをかけるように先ほど口付けされたであろうところに指を這わせられて、由樹は再度顔から火を出すことになった。
「孝ちゃん、引かないで聞いてね」
そう前置きして、孝基が頷いたことを確認してから視線を反らして話始めた。
「僕さ付き合うとか初めてなんだけどね、今まであまり深くは考えたこととかなくて。孝ちゃんの傍に居られればいいなとかはよく考えてたんだけど…何て言うかその先とか、今までは考えたことなくて…」
言っていてしどろもどろになる。キチンと伝わっているか不安で、チラリと孝基を見るとコクンと頷かれたので、それに安心して続ける。
「孝ちゃんはさ、最近手を繋いでくれるでしょ?あれさ、すごく嬉しいの…すごく嬉しいのにモヤモヤしちゃって変なんだよ」
どうしたらいい?と孝基をみやる。本当はその先のこともしてみたいなんて言うつもりではいたが、拒絶が恐くて口に出せずに逃げてしまった。それなのに孝基は嬉しそうに笑っていて。
「いいの?」
何がいいのかわからなかったけど、あまりに嬉しそうに目を細めているものだからつい頷いてしまう。そうしたら今まで握っていた手を離されると、孝基の両手で頬を包まれた。何か言おうと口を開く前に、孝基の顔が視界を覆う。
しばらく把握出来なかった。何かが当たったような感覚が残る唇を擦る。理解した途端に顔から火が出るという言葉を体感することになった。
「こ、孝ちゃんっ」
更に嬉しそうにニコニコと笑っている孝基に何も言えずに、金魚のように口をパクパクとするしか出来なかった。
「聞いたでしょ?いいのかって」
追い討ちをかけるように先ほど口付けされたであろうところに指を這わせられて、由樹は再度顔から火を出すことになった。
