
おさななじみ。
第2章 せいちょう。
実はね…という前置きから始まった話は至極当たり前なことだった。
「この前はかまかけて付き合っているなんて今さらなことなんて言っちゃったけどさ、本当は俺だって付き合っているなんて思ってなかった」
恥ずかしさに顔を伏せてる由樹に孝基はそう話始めた。
「小学生辺りからずっと好きだったのは確かだよ?あれも告白のつもりだったのも確か。でも由樹が気付いてないってのもわかってたんだ」
「そうなの?」
思わず顔を上げた由樹に優しく笑いかけてやる。
「うん、だってさそこで付き合うって認識してたらキスだなんてとっくの昔に済ませて、今頃は由樹にもっと恥ずかしいことしてるよ」
これでも男の子だからね、なんて笑うと由樹は少しむくれて、僕だって男の子だもんと言う。
「…じゃあ恋人になれたのはこの前のことでいいんだ」
安心して呟くと、孝基は静かに頷いた。そう理解出来ると今さら心臓がドキドキとうるさくなってきた。あっという間の出来事で流れるように場面は移り変わっていったけど、そう言えば孝基とキスしてしまったんだ、と。
「ね、由樹」
孝基の声が耳に残る。ドキドキで何も聴こえなくなりそうなのに。
「もう一回、していい?」
今まで余裕でニコニコと笑っていたくせに、急に不安そうに伺ってくる孝基に胸がきゅうと締め付けられた。恥ずかしくて下を向いたまま小さく頷くと、また頬に手を添えられ、ゆっくり、ゆっくりと口付けされた。男の子らしい少しかさついた孝基の唇に意識がいってしまい、さらに心臓が高鳴る。先ほどのキスとは違う。二人の間が成長出来るキスだった。
「この前はかまかけて付き合っているなんて今さらなことなんて言っちゃったけどさ、本当は俺だって付き合っているなんて思ってなかった」
恥ずかしさに顔を伏せてる由樹に孝基はそう話始めた。
「小学生辺りからずっと好きだったのは確かだよ?あれも告白のつもりだったのも確か。でも由樹が気付いてないってのもわかってたんだ」
「そうなの?」
思わず顔を上げた由樹に優しく笑いかけてやる。
「うん、だってさそこで付き合うって認識してたらキスだなんてとっくの昔に済ませて、今頃は由樹にもっと恥ずかしいことしてるよ」
これでも男の子だからね、なんて笑うと由樹は少しむくれて、僕だって男の子だもんと言う。
「…じゃあ恋人になれたのはこの前のことでいいんだ」
安心して呟くと、孝基は静かに頷いた。そう理解出来ると今さら心臓がドキドキとうるさくなってきた。あっという間の出来事で流れるように場面は移り変わっていったけど、そう言えば孝基とキスしてしまったんだ、と。
「ね、由樹」
孝基の声が耳に残る。ドキドキで何も聴こえなくなりそうなのに。
「もう一回、していい?」
今まで余裕でニコニコと笑っていたくせに、急に不安そうに伺ってくる孝基に胸がきゅうと締め付けられた。恥ずかしくて下を向いたまま小さく頷くと、また頬に手を添えられ、ゆっくり、ゆっくりと口付けされた。男の子らしい少しかさついた孝基の唇に意識がいってしまい、さらに心臓が高鳴る。先ほどのキスとは違う。二人の間が成長出来るキスだった。
