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「でっ、でもこのことはみんなに言わないでください！！」
「どうしてだい？一応言わないでおくが、」
「だって言ったらメンバーの一人が楽器屋さん、一人が芸能事務所の息子さん、一人が超高嶺の花の息子さんっていう設定は盛りすぎなんですよ。読者の皆さんついてこれなくなるじゃないですか。」
言わないで欲しい理由に感動などない。ただただ読者の皆さんにお教えしたかっただけだからだ。
「あっ、ああ、結構しっかりした子だなぁ。」
言わないで欲しい理由に家庭内事情などない。ただただ読者の皆さんにお教えしたかっただけだからだ。
「そうだ、楽器の話なんだが…ほら、そうと言ってる間に♪」
「お父さん〜！！ちょっとご相談があって！…あれ、森山さん？」
猛ダッシュで店に入り込んできたのは大野さん。
ただならぬ速さで向かってきたのでさすがに驚いた。
「はいはい、じゃあどこかで座っていてよ、お茶を入れてくるよ♪」
お父さんは店の奥に入っていく。
あれ、もしかしてこれって二人きり？
「森山さんちょうどいらしてたんですね！ちょうどご相談があったので良かったです♪」