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超ROCK(笑)!!

第6章 フレット6 ネガティヴ進行形 聖蘭編はじまる

「絵里にはわからん!!!何度やっても上手くいかんうちの気持ち!歌詞の意味?いまからやるところやわかっとる!歌ってへん絵里に言われんともこれから上達していくわいまその途中や!!!」
…あ。
言ってしまった。思ってもない事。でもきっとどこか心の底で思ってたかもしれへん。
「聖蘭、あんた何いってん…」
「うるさいねんささみは黙っといて!!」
うちはそのまま何も言えなくなって、怖くなって、スタジオどころか自分の家を店を走って出て行ってしまった。
「なんであんなことうちごときにペラペラ出させんねん…っ!」


はーっぴばーすでーとぅーゆー
はーっぴばーすでーとぅーゆー
はーっぴばーすでーでぃーあとーまー
はーっぴばーすでーとぅーゆー
昔小さい頃に誕生日でもない俺に歌ってくれた聖蘭の誕生日の歌。
あいつは短気なわけじゃないけど、
俺にだけ勝とうとしてくる。
「うちの方がお姉さんやから特別に歌って上げたんやで!」
「はぁ!?俺の方が誕生日先だし、俺の方が背でけぇっての!」
この会話を何回したのか。
気がつけばお互いさらに意識しあえる存在に、そして仲間といることが多くなった。

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