Transcribe the Imagination
第14章 **Childhood friend and rain
「俺の願いを聞け」
「嫌だ!翔ちゃん絶対に出てけって言うもん!」
「言わねえから聞け」
耳を防ぐ手を退かしてやる。
「嫌だ嫌だ嫌だ!」
「雅紀、言わねえから」
「嫌だ!言うもん!言うもん!」
また泣きやがって。
その涙を拭ってやると
「嫌だ」と喋る口が止まった。
「泣くなって」
チュッとキスする。
「泣いちゃうよ」
「言わねえって言ってんだろ」
「だって泣いたら翔ちゃんがキスしてくれる」
「バカの一つ覚えみたいに泣きやがって。
そんなことしなくたって……」
え?俺、今なんて言おうとしてた?
「ね、翔ちゃん」
「あ?」
「翔ちゃんが勝ったらどうする?」
床に散らばったトランプをチラッと見る。
「俺が勝ったら……」
目の前には雅紀しかいない。
そしてここは俺の家。
何を言っても、誰にも何とも思われない。
雅紀には思われるけど……。
頭が真っ白になって、
雅紀の目をじっと見つめあう。
「お前のこと好きになってやる」
「嫌だ!翔ちゃん絶対に出てけって言うもん!」
「言わねえから聞け」
耳を防ぐ手を退かしてやる。
「嫌だ嫌だ嫌だ!」
「雅紀、言わねえから」
「嫌だ!言うもん!言うもん!」
また泣きやがって。
その涙を拭ってやると
「嫌だ」と喋る口が止まった。
「泣くなって」
チュッとキスする。
「泣いちゃうよ」
「言わねえって言ってんだろ」
「だって泣いたら翔ちゃんがキスしてくれる」
「バカの一つ覚えみたいに泣きやがって。
そんなことしなくたって……」
え?俺、今なんて言おうとしてた?
「ね、翔ちゃん」
「あ?」
「翔ちゃんが勝ったらどうする?」
床に散らばったトランプをチラッと見る。
「俺が勝ったら……」
目の前には雅紀しかいない。
そしてここは俺の家。
何を言っても、誰にも何とも思われない。
雅紀には思われるけど……。
頭が真っ白になって、
雅紀の目をじっと見つめあう。
「お前のこと好きになってやる」