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Transcribe the Imagination

第16章 **Cream puff

今日から体育の日は頭を抱える事になった。

「潤っ!俺と組もっ!」
「あー、うん」

体育はニクラス同時に行う。
俺は、B組。翔は、A組。

A組からD組まで、成績順。

にしても…

「うわっ」

ガコンっ

「うぉっ」

ガシャン

「あっ……ない」

ガコっ

さっきからボールが籠に納まってませんが。
今日は、バスケ。

「翔、下手くそ」
「うっさい!」

また、頬膨らませて。
それが可愛いんだからな。

「ほら、貸してみ」

声をかけても拗ねちゃってる。

「翔」

あ、めっちゃ怒ってる。

「ほら、ボール」
「むぅ……」

可愛い。
今、ムラっとしたじゃんかよ。

「翔、今は授業中だよ?」
「え…あ、そっか」

頑固のくせに丸め込まれちゃう。
何て、可愛い生き物なんだろう。

「ほら、見ててな」
「…うん」

丸め込まれた事に気付いたのか、
少しムスッとしてた。

「入ることをイメージして…」

ボールをいつも通り投げると、
シュッといい音を鳴らしてネットをくぐった。

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