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Transcribe the Imagination

第16章 **Cream puff

それから予令が鳴るまでフルボッコ。
本当、勘弁してくれよ。

五人がいなくなったら、急に脱力した。

その場に寝そべって、
青く澄んだ空を見ていた。

「なんか、漫画みてえ」

そんなことを思って笑ってた。
そしたら、本令が鳴ってしまった。

あぁ、サボっちゃった。
素行不良はしないって決めたのになぁ。

にしても、アイツら派手にやってくれたな。
久々に風呂で沁みるじゃねえか。

「保健室でも行っとくか…」

青痣になるかもしれない腹部を
押さえながら起き上がった。

「あー、痛ぇ」
「うぅ、潤…」

翔の声がして、
体育倉庫に視線を向けると泣いてる翔。

「ははっ、翔もサボりかよ」

おいで、と手招きすると
泣きながら走ってきた。

「優等生がサボりなんて駄目じゃね?」

頭を撫でてやると、もっと泣いた。

「あ、血出てる、殴られたのか?」
「うぅ…うん」
「腹は?」
「ん?何も?」

はあ…よかった。
あれ、やっぱり挑発だったんだ。

「唇、切っちゃったか…保健―」
「潤、ごめんね…」

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