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Transcribe the Imagination

第17章 *Soap bubble

二人の話し声を背中で聞きながら、
俺は今日の課題に取り掛かってた。

いつもより遅くなったのは、
自主学習に行っていたから。

先生とは、ほとんどマンツーマンだから
いつもの授業より分かりやすい。

でも、自主学習は一ヶ月にあるかないかで
絶対に逃すまいと参加してる。

俺は、成績が悪いから頑張らないと。
このままじゃ、大学に行けない。

「にのにゃん」
「へ!?あ、はい、何ですか?」

大ちゃんが俺の横に立ってた。

「にのにゃん、好きな人とかいる?」
「え?いや、その…いない、です……」

憧れの人ならいるけど…。

チラッと松本先輩を見ると、
また目が合ってしまってハッとする。

「ふーん、いないんだぁ」

大ちゃんが妖しく笑ったから、
少し背筋に悪寒が走った。

「大ちゃんは、いないの?」

恐る恐る訊いてみる。

「ん?いるよ♡」
「へ?いるんですか?」

初耳だった。
恋愛の影ゼロの大ちゃんが…。

「にのにゃんの知ってる人だよ」
「えっ?誰だろ…」

大ちゃんと仲がいい人と言ったら、
真梨子先輩と、莉乃先輩と…松本先輩…。

「ここにいるよ」

顔を上げると、
大ちゃんが松本先輩の腕に絡みついていた。

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