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Transcribe the Imagination

第17章 *Soap bubble

「ははっ、智とデキてないのがそんなに嬉しかった?」

松本先輩が俺の顔を覗いた。

「え、そ、その…」

変わってる。
憧れから、“好意”に。

「和也は、智が好きなんだね」
「は?」

違う。
俺は、松本先輩のことが…

「智に告白すればいいじゃん、にのにゃんって呼ぶぐらいだから溺愛してるんだろうから」

微笑った。

違う、違います!

「お、俺は…大ちゃんのことを恋愛対象として見たことは一度もありません」

伝えるんだ。
震えず、真剣に、俺の意思を。

「俺は、松本先輩が好きです」
「……うん、知ってるよ」

「はっ?」

俺は膝から崩れ落ちた。
予想してた言葉と全く違う回答。

「ずっと前から知ってたよ」
「え?はぁ?え、あ、どうして…」

混乱しちゃって、
何も考えられなくて。

「智から聞いた」
「え?大ちゃんがっ!?」

大ちゃん、
俺の好きな人なんて知らなかっただろ?

「『俺の可愛いにのにゃんが潤の事が好きらしい。くっそ、死ね潤』って言われた」

色々、ツッコミ所満載なんですけど。

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