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Transcribe the Imagination

第18章 *Beyond the stars

知らぬ間に先生に情報が流れてて、
俺と智は放課後に呼び出しを食らった。

「…」
「…」

俺らの間には、
ただ重い空気ばかりが流れていた。

「あの、智」
「…何」

勇気を出して話しかけたけど、
智の反応で話しかけてほしくないと分かった。

「な、何でもない」

智は今でも可愛くて、
直ぐに彼女が出来てしまいそう。

俺は、それが嫌だった。
あの日から、ずっと智が好きなんだ。

男って知っても。

「…翔」
「何?」
「……叩いて、ごめん」

久しぶりに目が合って嬉しかった。

「ううん、大丈夫」
「…何で笑ってるの」
「え?」

「俺、翔のこと叩いたんだよ」

智が泣きそうな顔をして、
拳をギュッと握った。

「うん」
「勝手に意識して、シカトだっ――」

扉が開いて、担任の先生がやって来た。

「こんにちは」
「「こんにちは…」」

担任の先生が色んなことを質問してくる。
けど、さっきの言葉の続きが聞きたい。

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