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Transcribe the Imagination

第3章 *Cream puff

「な、なあ…潤……」

立ち尽くす俺の前に潤が立つ。

「何その顔、そそられる♡」
「はあ!?そそってねえし、入んねえよ!」

目の前の建物は、ラブホテル。
こんな間近で初めて見た。

「会長って箍外れると凄そ」
「は、はあ!?」

脳が沸騰しそう。
何を考えればいいのか分からない。

「会長、楽しも?」
「無理だって!無理無理!」

頭をブンブン振ってたら、クラクラしちゃって
潤に凭れかかった。

そしたら、肩を摑まれて

「行こうか、会長♡」

キラキラした笑顔で答えられる。
せ、背中に羽根が、み、見える……。

「え、あ、う、嘘だっ、嫌ーーー!!」

―――――――

俺の雄叫びはどこかに消えていった。

俺はベッドに腰をかけて、
ウロウロする潤を見てる。

「会長、初めて?こーゆうとこ」
「当たり前だろ!クソ!」

高校生活最後の年にして、
初めてのラブホテルですまなかったな!

「え、何それ。」

ギシッとベッドが軋んで、
上を向くと潤の顔が目の前に。

「超嬉しいんだけど」

またその笑顔。
キラキラしやがって、クソ。

「はい、頂きます」

唇が重なった。

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