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Transcribe the Imagination

第21章 *Stoic collapse

「あ!」

約束ってそのことか。
付き合った記念日には、早めに帰ろうって約束したんだった。

「ごめん、潤」
「…いや、もういいよ」

申し訳なくて、
潤の頭をゆっくり撫でた。

「潤、ごめんな」
「もう、過ぎたことだから…」

こう言ってるけど、
潤はものすごく気にしてる。

「潤、好きだよ」

今度は抱き締める。

「翔さん…」

潤も背中に手を回してくる。

「潤、いい匂いする」

新しいシャンプーなのか、
とても柔らかい匂いがした。

「翔さんは、ちょっと汗臭い」
「え、ごめん!」

バッと離れると、潤が微笑っていた。

「仕事、お疲れ様」
「潤も、お疲れ」

目を合わせて微笑い合うと、
再び強く抱き合った。

「はぁ、二年か」
「何その溜め息」
「ん?時間過ぎるの早いなって」

チラッと潤の耳を見ると、
真っ赤になっていた。

「可愛いなぁ、もう」

頬をスリスリ擦り合う。

「可愛い、大好き、潤」
「は、恥ずいっ!」

調子に乗ったら頭を叩かれました。

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