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Transcribe the Imagination

第3章 *Cream puff

「付き合ってってお願いする」

潤はまともに答えた。

「つ、付き!?」
「そ、だって両想いじゃん?勿体無い♡」

顔を近付けられて、キスを迫られる。

「や、やあっ」

目を瞑って体を強張らせる。
けど、何も感じないからそっと目を開ける。

「か、会長…ふっふふっ」

潤が思いっきり楽しそうにしてた。
しかも、笑ってた。

「い、意地悪いぞっ!」

反抗しようと起き上がろうとしたら、
繋いでいた手を引かれて潤に抱き締められる。

「へ、へえ!?」
「会長、好き、大好きだよ」

ギュッと抱き締められて甘い言葉を囁かれる。

「不良になんてなんないで」

え?どうゆうこと?
俺を不良にする気もなかったってこと?

「会長はそのままでいいんだ」

そのままって何?

「会長、好―――」

グイッと潤の肩を押して、離れる。
案外、簡単に離れたから驚いた。

「お、俺帰る」
「え?」

訳わかんない。
俺、今までちゃんと勉強してきたのに。

理不尽なことばっかだ。

「もう…潤とはかかわらないから」
「か、会長!」

立ち上がる俺の手を掴んだ。

「ごめん…俺、調子乗っ―――」
「潤なんて嫌いだ」

逃げるように部屋をあとにした。

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