テキストサイズ

Transcribe the Imagination

第23章 *Cute that child

でも、どうして櫻井翔が?

顔見知りでもないし、
俳優って知ってたぐらいだったのに。

俺の頭はどうかしてるのか。

『好き、だからだろ?』
「は!?違うし!断固違うし!!」

声がする方へ指を差していた。
指の先はもちろんテレビの液晶画面。

「て、バカか…俺は」

頭を抱えると、チャイムが鳴った。
時間は十時。この時間だと、二宮か?

「はー、い!?」

鍵を開けた瞬間、向こうから開けて、
ズカズカと入ってきた。

「ちょ、二宮!こんな時間に何だよ!」

珍しくマスク付けやがって。
黒いジャケットなんて着て。
あれ?何か、背、伸びた?

「二宮、か?」

肩を叩くと、ビクッと体が揺れた。

「え、あ、だ、誰?」

急に入ってきて…。

「はっ、俺のドラマ観てくれてんの?」

マスクを外して、やっと気付いた。

「さ、櫻井翔!?」
「やっとかよ」

テレビと同じ様に、ニヤッと笑った。
でも、何か笑顔に違和感が湧いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ