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Transcribe the Imagination

第23章 *Cute that child

目が覚めると、俺の腕の中に何かがいた。

「ん?え、ええ!?」

な、なんで、翔が!?
しかも、腕の中に!?

「雅紀?……おはよ」
「あ、うん…おはよ」

そういえば、
今日は翔の夢見なかったな。

「熱は?」
「え?あ、うん、大丈夫そう…」
「良かった」
「な、なんで翔が?」

とりあえず翔から離れて、
代わりの冷えピタを額に張り替える。

「差し入れに来たら、いなくて。」

一ヶ月ぶりだからかな。
何故か抱き締めたくなる。

「差し入れなんて…よかったのに……」
「でも、24時間テレビの時は編集部が一年で一番大変な日だって聞いたから……」

「それって、俺の為に?」
「え……」

ヤバい。
また、変なこと口走った。

「ごめ――」
「うん、雅紀の為…」

え?

「何で、俺の為に?」

目だけ合って、
どちらからも喋らない。

「俺は“あの相葉雅紀”じゃないよ」

立ち上がって、
編集室に戻る為ドアノブに手をかけた。

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