テキストサイズ

Transcribe the Imagination

第26章 *Navy blue blazer

「おい、雅紀。何してんだよ」
「んんー、寝るの」

さっきまで座ってたのに、
急にベッドに転がって寝ようとしてる。

「やめろよ」

布団を思いっ切り剥ぐ。

「キャー、智のえっちー」

剥いだ布団を引っ張ってまた被る。

「おい、俺の部屋だぞー」

雅紀の肩をグイグイ引っ張る。
でも、何のリアクションも無い。

「ん?雅紀?」
「え、あ、ごめん。寝るね」

声が少し焦っていて驚いた。

「て、俺の布団なのに」
「へへ」

仕方なく雅紀から離れて、勉強を続ける。

「雅紀、もう勉強しないの?」
「仮眠取ったらっ!」

いつもの声も、
背中を向けているからちょっと違和感。

「じゃ、早く寝ればいいじゃん」
「……うん、寝る」

少し間が合って、
そう言うから再び違和感。

それから暫く経って、
雅紀とも喋らなかったから寝たはず。

「ねえ、雅紀?」
「…ん?」
「え、起きてたの?」

てっきり寝てたと思ったから、驚いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ