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Transcribe the Imagination

第27章 ♡Indirect kiss

「ただいまー」

家には誰もいない。
いるのは……。

ワンワンっ

愛犬のペロだけ。

「ペロー、ただいま」

ギュッと抱き上げて、部屋に向かう。

「はぁ…ニノと遊園地か……」

憂鬱、とかそんなんじゃなくて、
二人きりで遠出するなんて久々だから…。

「ペロは明日もお留守番だね…」

明日は二十歳の兄さんが帰ってくる。

「あ、兄さんと会えるからペロは楽しみか」

返事をするように吠えた。

「ねぇ、ペロ、どうしよう…」

クリクリした目で俺を見つめた。
それが今日のニノと被って顔が熱くなる。

「ペ、ペロまでニノみたいに……」

くぅんと鼻を鳴らして腕に頬をスリスリした。

「何、着ていけばいいかな?」

ペロを床に下ろして、クローゼットを開ける。

ニノはどんな服で来るのかな?
ニノのことだからきっと適当なんだろうな…。

そんなことを考えていたら、
机の上に置かれた鞄の中から振動音。

急いで鞄を漁ると、
振動音の正体はやはり携帯だった。

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