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Transcribe the Imagination

第28章 Transcribe the Imagination

「翔ちゃんは彼女いないの?」
「ああ?お前、傷を抉るのか」

つい先週、彼女にフラレた。

「へへ、ごめんごめん」

軽く謝る和也。
絶対に謝る気なんてない。

「にしても、和也が男好きだったとはな」

目の前にあった缶ビールを飲み干す。

「まぁ…ね」
「なんだ、その間は。自分から告白したんだろ」
「やっぱ、キモい?」

上目遣いで見てきたから、
ちょっと胸が高なった。

上目遣いというものは、
男が物凄く弱い仕草だとして思う。

「はぁ?キモくなんてねぇよ。和也は和也なんだから」

そう言うとニコッて微笑って「良かった」と口から零した。

「ところで翔ちゃん」
「ん?」
「俺、家追い出されたから。泊めて♡」
「はぁ?」

今、それ言うか?

「お願い!翔ちゃんにしか頼れないの!」

両手を合わす和也を見ていた。

「大学も一緒だし!卒論手伝ってもらえるし!ね!いいことだらけ!」

「それは和也にとってだろ」

ピクッと、動く和也は小動物のようだ。

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