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Transcribe the Imagination

第28章 Transcribe the Imagination

「は?何言ってんだよ。彼氏待ってんだろ?」
「……嫌、だ」
「何言ってんだよ、しっかりしろよ」

こっちは踏ん切りついてんだよ。
早く行けよ。

「翔ちゃんと一緒がいい」
「は?和也、いい加減にしろ!」

怒鳴ると和也の目からポロッと涙が落ちた。

「お前が幸せになれる人を見つけたんだろ!?じゃその人のとこに帰れよ!!」

「嫌だよ!翔ちゃんがいい!!」

「なんで俺なんだよ!俺よりもソイツの方がいいんだろ!早く俺の前から消えろ!」

玄関先に留まる和也を力強く押して、
家から出たところでドアを思いっきり閉めた。

「翔ちゃん!翔ちゃん!」

泣きながら俺を呼ぶ声が聞こえたけど、
そのままにして寝室に雪崩れるように入った。

布団が湿りだした。

「きもちわりぃ……」

声も体も震えてた。

「クソ…さみぃな……」


俺は泣いてなんていない。
ただ、寒くて鼻水が出てるだけだ。

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