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Transcribe the Imagination

第9章 *Plus natural

「「あざーした!」」

今日も練習メニューが終わり個人練。
個人練はいつも和也と二人きり。

「二宮先輩、1on1いいですか?」
「えー、俺パス。雅紀よろしく」
「ええ!?」

和也が大野くんに聞こえないように
耳打ちをしてきた。

「足りない何かを見つけてやれ」
「え?」
「アイツ、エースになる」

そんなことを言うなんて驚いた。
二年の松本の時は「アイツ、いー感じ」としか言わなかった。

ちなみに、和也はエースで松本は準エース。

だから信用できる。

「じゃ、俺は審判やるね」
「はあ……わかったよ」

「お願いします!」

和也が大野くんのボールを取り上げて、
まずはジャンピングボール。

「お互い頑張れ♡」
「言われなくても」

大野くんの憎まれ口に和也は眉間に皺を寄せた。

「和也、投げて」
「大野なんて負けちまえ」
「今なら二宮先輩に勝てます」
「はあ?やろうか?」
「ぜひ」

結局二人の試合に。

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