Doki Doki⛔️one way love〜一方通行の恋
第4章 4
「おい」
「ひっ」
「お前、もしかして俺のこと避けてる?」
「いえ、そんなことあるはずないですよー」
「そうか? 何か変だぞ、お前」
「し、失礼ですね」
「あのさ…」
「あっ、あー、えっと、今日お茶当番で… もう行かなくちゃ」
「お前、俺に何か隠してる?」
「か、隠してる、って… な、何をですかっ?」
「今日の夜…」
「あっ、ごめんなさい、私本当にもう行かないと」
「……」
「今日も遅くなりそうなので夕飯は冷蔵庫に入れておきましたから」
「おい、星野、ちょっと待てよ」
雛はエレベーターに駆け込んだ
「ふぅ… 朝から疲れた」
「あっ、おはようございます」
「速水さん、おはようございます」
「どうかしたんですか? 顔色悪いですよ」
「いえ、別に…」
「あ、そうだ、星野さん映画観ませんか?」
「映画?」
「僕、仕事の関係上よく無料優待券貰うんで良かったら今度一緒に…」
「はいっ、是非っ」
“無料”というワードに脳内センサーが異常に反応し、かぶり気味に返答を返すがっつく雛に少々引き気味の速水だった