Doki Doki⛔️one way love〜一方通行の恋
第2章 2
「……」
「……」
「こんばんは」
「こんばんは」
「買い物ですか?」
「え、ええ、 まあ…」
「隣のコンビニ、便利ですよね」
マンションのエントランスでエレベーターを待っていると、住人らしき男性が話しかけて来た
「初めまして、ですよね?!」
「え?!」
「いや、今まで会ったことなかったな、と思って」
な、何?
この爽やかな笑顔は…
見惚れてしまうじゃないか
「あ、ああ… えっと、引越して来たばかりなもので」
「速水です」
「え?! あ、ほ、星野です」
「星野さん、よろしくお願いします」
「こ、こちらこそ」
「それじゃ、また、僕、この階なので」
まただ
爽やかスマイルビーム!!
はぅぅっ…
「ただいまぁ」
リビングにいたはずの駿がいない
「全く… 人を買い物に行かせておいて、ってシャワーかいっ」
サッパリした様子でバスルームから出てくる駿
「おう、買って来たかー」
「はいはい、仰せのままにっ」
「やれば出来んじゃん」
「これでようござんしたかっ」
「苦しゅうない、良きに計らえ」
「あっ、ちょっと、お金」
駿は買い物代も払わず自室へと消えて行った