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第3章 視線を紡いで by みきちん

「どうやったらそんな飛ばせるの?」


俺が尋ねると
智は折り紙を貰いに少年の元へ。


戻ってくると、折り方を教えてくれた。


余りにも上手に折るので


「器用だね。折り紙得意?」


「ヒコーキしか折れないよ。父さんから
教えてもらったんだ」


照れながら智が答えた。


その姿を見て、
思わず抱きしめたくなった。


もう気持ちを隠すことはできない。


智が作った紙ヒコーキを取り
持っていたペンで


“ずっと好きだった”


想いが届くように願いながら
紙ヒコーキを元に戻した。


「智より高く飛ばすから。受け取って」


そう言って智から離れる。


智にバレないように深呼吸をして
空に向かって思いっきり
紙ヒコーキを飛ばした。


スローモーションのように
ゆっくり高く飛んで智の元へ。


紙ヒコーキを開く。


夕日に照らされて智の表情が見えない。


すると智がペンを取り出し、
何か書いてる。


その様子を見ていたら
紙ヒコーキを俺に飛ばしてきた。


キャッチし、紙ヒコーキを開くと
俺のメッセージの下に


“ぼくも”


今日、俺たちは恋人になった。



END

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