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第29章 まほろばの家 byアロエリーナ・のさまじょ・millie
木枯らしが吹いている。
窓枠をカタカタと風が渡っていく音がする。
薄っすらと目を開けると、視界は真っ暗で。
木枠の窓に掛かるカーテンが少し揺れていた。
今夜は風が強くなるらしい。
そっとベッドから起き上がって、窓に歩み寄る。
音を立てないように窓を開ける。
木枠は少し軋んで、夜風を部屋に含んだ。
「翔…?どうしたの…?」
「ごめん…和也、起こした?」
「大丈夫…起きてたから…」
「…痛いの…?」
「ううん…眠れなかっただけだから…」
和也の額に手を当てると、少し熱い。
「熱、出ちゃったな…今、点滴するから…」
「いいよ…このくらい…大丈夫だから」
「和也…」
真剣な眼差しで見ると、和也は肩を竦めた。
「ごめん…翔。お願い…」
「ああ…待ってろ…」
俺は窓から離れると、点滴の準備に掛かった。
ベッドサイドの灯りを付けると、青白い和也の顔が浮かんだ。
「ちょっとチクっとするから…」
「ん…」
いつも針を刺すとき、和也の口はきゅっと結ばれる。
それがとても愛おしい。
思わず、髪を撫でた。
窓枠をカタカタと風が渡っていく音がする。
薄っすらと目を開けると、視界は真っ暗で。
木枠の窓に掛かるカーテンが少し揺れていた。
今夜は風が強くなるらしい。
そっとベッドから起き上がって、窓に歩み寄る。
音を立てないように窓を開ける。
木枠は少し軋んで、夜風を部屋に含んだ。
「翔…?どうしたの…?」
「ごめん…和也、起こした?」
「大丈夫…起きてたから…」
「…痛いの…?」
「ううん…眠れなかっただけだから…」
和也の額に手を当てると、少し熱い。
「熱、出ちゃったな…今、点滴するから…」
「いいよ…このくらい…大丈夫だから」
「和也…」
真剣な眼差しで見ると、和也は肩を竦めた。
「ごめん…翔。お願い…」
「ああ…待ってろ…」
俺は窓から離れると、点滴の準備に掛かった。
ベッドサイドの灯りを付けると、青白い和也の顔が浮かんだ。
「ちょっとチクっとするから…」
「ん…」
いつも針を刺すとき、和也の口はきゅっと結ばれる。
それがとても愛おしい。
思わず、髪を撫でた。