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第33章 幸せの距離 by のさまじょ

案の定、部屋に入ってきたニノはぶーたれてて…


「ごめんて…事務所から連絡行ってると思ったから…」


そう謝ったんだけど、まだ怒ってて。


「なんでもするから、許して?」


そう言ったら、目をまんまるにして。


それからニヤッと笑った。


「じゃあ、病室で俺が寝た後言ったこと…もう一回言って?」


「えっ…」


「もう一回、聞きたい」


冬の入口だと思っていたのに、今日はとっても寒くて。


ニノの後ろにある窓に、シンと冷えた街の灯りが見えて、とても綺麗だった。


「じゃあ…もいっかい、抱きしめさせて…?」


「え…?」


「じゃないと言わない…」


ニノはちょっとだけ考えてから、俺の方に歩いてきた。


「俺が…抱きしめてやる」


そう言うと、俺の肩をそっと抱いた。


「言って…?相葉さん」


「ニノ…好き…」


「ん…俺も、好きだよ…雅紀」


ニノがちゅっと俺にキスをくれた。


「大事にするから…俺と付き合ってくれる?」


「うん…うん…」


「泣き虫…」


そういうと、また俺を抱きしめてくれた。


外でぴゅうと、木枯らしが吹いた。





END

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