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第33章 幸せの距離 by のさまじょ

「なんでもない。顔、洗ってくる」


ベッドから飛び降りると、リュックを掴んで病室から出て行った。


それから、一緒に朝ごはんを食べて、ニノは仕事に向かった。


その日、俺は退院許可が出た。


疲労が溜まってて、身体の循環器系が機能低下してたらしい。


点滴と食事でなんとかなるから、以後気をつけるようにとの事だった。


病室を出て、家に帰って事務所に報告すると、とりあえず後2、3日は休めとのお達し。


ありがたく受けて、電話を切った。


その夜、松潤から電話があった。


『よう。平気?』


「おん。心配かけたね」


『いいって。俺たち聞いてなかったからさ。今日、見舞いに行ったんだぜ?』


「え?ごめん…」


『いやあ…傑作だった。ニノが取り乱してさ』


「え?」


『相葉さんが死んじゃった!って大騒ぎだよ…』


「マジで…?」


そんなこと言ってたら、インターホンが鳴った。


「あ、ごめん。誰か来た」


『多分、ニノだわ。じゃな。せいぜい、怒られろよ』


「あっ…松潤っ…」


電話が切れた。


「怒られんのか…」

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