Welcome to our party
第35章 待つだけなんてガラじゃない by mimi
「俺も雅紀って呼びたい」
改めてそう伝えると一段と赤くなった顔。
自惚れても仕方ないよね?
「…高校生になったらね」
そう言ってぷいっとそっぽ向いてしまった。
ちぇ。
それなら早く。
早く春になったらいいのに。
「ほ、ほら。早く行こ」
ぎこちなく再び走り出した自転車。
「はぁ、暑い…」
そう言ってるから、後ろから見える耳が赤いのは霜焼けだなんて言わせない。
絶対言わせてやんない。
あ、そうだ。
荷台から手を離して、まーくんの腰に腕を回す。
「んなっ!今度は何っ?」
「だって寒いんだもーん」
手の辺りにはちょうどよくブレザーのポケット。
そこに手を入れてさらにぎゅっと腰に抱きついた。
「あったかーい」
「ちょっ、えぇ?」
んふふ、ドキドキいってる。
まーくんの背中から伝わる熱も心地よい。
高校生になったら言ってやる。
「ねぇ、雅紀。俺のこと好きだよね?」
あー、楽しみ。
それまで毎日こうしてやるから覚悟しとけよ。
ただ春を待つなんてもったいない。
めいっぱい冬を楽しんでやるんだ。
<end>
改めてそう伝えると一段と赤くなった顔。
自惚れても仕方ないよね?
「…高校生になったらね」
そう言ってぷいっとそっぽ向いてしまった。
ちぇ。
それなら早く。
早く春になったらいいのに。
「ほ、ほら。早く行こ」
ぎこちなく再び走り出した自転車。
「はぁ、暑い…」
そう言ってるから、後ろから見える耳が赤いのは霜焼けだなんて言わせない。
絶対言わせてやんない。
あ、そうだ。
荷台から手を離して、まーくんの腰に腕を回す。
「んなっ!今度は何っ?」
「だって寒いんだもーん」
手の辺りにはちょうどよくブレザーのポケット。
そこに手を入れてさらにぎゅっと腰に抱きついた。
「あったかーい」
「ちょっ、えぇ?」
んふふ、ドキドキいってる。
まーくんの背中から伝わる熱も心地よい。
高校生になったら言ってやる。
「ねぇ、雅紀。俺のこと好きだよね?」
あー、楽しみ。
それまで毎日こうしてやるから覚悟しとけよ。
ただ春を待つなんてもったいない。
めいっぱい冬を楽しんでやるんだ。
<end>