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第48章 友恋 by みきちん
あれから2年が経った……
また俺の誕生日がやって来た。
二十歳という記念すべき日、
俺はバイトだった。
来る客の殆どがカップルで。
『メリークリスマス』
なんて言いながら商品を渡して……
みんな今日が俺の誕生日だなんて知らない。
知っているのは家族と智だけ……
そして、去年と同じことを考える。
智、何してるかな?
もう彼女で来たのかな?
バイト帰り、近所のコンビニに立ち寄ってあんまんを買った。
公園のベンチに座り、
あんまんを頬張ると甘さが口に広がる。
毎年、和菓子で祝ってもらってたから
誕生日になると無性に食べたくなる。
最後の一口を食べ帰ろうとした時、
LINEのメッセージを告げる音がした。
スマホをタップし確認をすると
そこには智の名前が一番上にあった。
メッセージを見ると
『二十歳の誕生日おめでとう』と書いてあった。
慌てて返信しようとしたら
またメッセージが来た。
『ひとりで何してるの?』
えっ……?
何でひとりってわかるの?
もしかして……
周りを見渡すと、
ブランコに座る人影が見えた。
LINEから電話をかけると
ブランコの場所が微かに光を放った。
「智?」
「そうだよ。
雅紀、誕生日おめでとう」
「ありがとう。お祝いしてくれるの?」
「もちろん」
「その前にメッセージ送るから読んでね」
電話を切りメッセージを入力した。
「智が好きです」
既読が付くと同時に、
ゆっくりと足音が近づいてくる。
俺の座っている目の前に智がいる。
「雅紀……」
俺を呼ぶ優しい声。
顔を上げると、優しいキスが落ちてきた。
<END>
また俺の誕生日がやって来た。
二十歳という記念すべき日、
俺はバイトだった。
来る客の殆どがカップルで。
『メリークリスマス』
なんて言いながら商品を渡して……
みんな今日が俺の誕生日だなんて知らない。
知っているのは家族と智だけ……
そして、去年と同じことを考える。
智、何してるかな?
もう彼女で来たのかな?
バイト帰り、近所のコンビニに立ち寄ってあんまんを買った。
公園のベンチに座り、
あんまんを頬張ると甘さが口に広がる。
毎年、和菓子で祝ってもらってたから
誕生日になると無性に食べたくなる。
最後の一口を食べ帰ろうとした時、
LINEのメッセージを告げる音がした。
スマホをタップし確認をすると
そこには智の名前が一番上にあった。
メッセージを見ると
『二十歳の誕生日おめでとう』と書いてあった。
慌てて返信しようとしたら
またメッセージが来た。
『ひとりで何してるの?』
えっ……?
何でひとりってわかるの?
もしかして……
周りを見渡すと、
ブランコに座る人影が見えた。
LINEから電話をかけると
ブランコの場所が微かに光を放った。
「智?」
「そうだよ。
雅紀、誕生日おめでとう」
「ありがとう。お祝いしてくれるの?」
「もちろん」
「その前にメッセージ送るから読んでね」
電話を切りメッセージを入力した。
「智が好きです」
既読が付くと同時に、
ゆっくりと足音が近づいてくる。
俺の座っている目の前に智がいる。
「雅紀……」
俺を呼ぶ優しい声。
顔を上げると、優しいキスが落ちてきた。
<END>