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第53章 いーりじん by ちろ

「一人暮らし…?」

その腕の中に収まりながら,込み上げてきそうな何かを堪えながら聞くと

「実家近くだから潤の家からも近いし…いつでもおいで?」

なんなら一緒に暮らす?
って言葉が耳に入ってきたらもう涙が堪えられなかった。

今まで外でも家でもバレないかドキドキしながら一緒にいたけど,翔くんの家に行けば,また今日みたいな日が過ごせるんだと思うと嬉しくて,溢れ出した涙が止まらない。

「ほんとにっ…いつでも行っていいのっ?」

「深夜でもいいよ?」

「俺っ…ほんとにずっと居ちゃうかもよっ?」

「俺が帰したくないよ」

もー泣きすぎだよ,と涙を拭ってくれて,目元にキスをくれる。

ぎゅぅっと抱きつくと,キツく抱き締めてくれて,ずっとずっと好きだった翔くんの腕の中にいれる幸せを改めて噛み締めた。

「翔くんっ…」

泣き濡れて言葉にならないその続きは

「潤,愛してるよ…今年も…これからもよろしくな」

翔くんが言ってくれて

「俺からもお返し…っ」

翔くんの首元に自己満足のお年玉をプレゼントした。



〈END〉

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