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第53章 いーりじん by ちろ
「「乾杯!」」
グラスの中身はコーラだし,選んだメニューも沖縄ぽさなんてないカレーライスだけど,沖縄の綺麗な夕日を見ながらホテルでの食事は大人になった気分だった。
「何見る?」
「特番ばっかりで目移りする…さすがお正月」
2人でテレビ番組の相談をしたり
「明日どこ行こっか?」
「俺星の砂探しに行きたい!」
休日の相談をしたり…そんな会話も一緒に暮らしてるみたいで幸せで。
日常だって学校は楽しいし,家族とも仲良いし…でもやっぱり翔くんとこうやってずっといられたら…と思う。
「じゃあ晴れるといいな」
「翔くんは行きたいとこないの?」
隣に座って時折視線が絡んでキスをして…。
そんなふうに明日の予定を立てていると
「あ,そうだ,潤にこれあげる」
突然小さくて綺麗な箱を差し出された。
「え?ありがと…?開けていい?」
それを受け取って見上げると
「お年玉だよ」
ふふっと笑って開封を促される。
高校に入ってからは親からも貰えなくなったお年玉の響きが懐かしくて,ドキドキしながらリボンを解いて蓋を開けると
「…鍵?」
何のキーホルダーもついていない鍵が1つ出てきた。
「うん…俺ん家の鍵」
「翔くん家…?」
俺の家の隣の櫻井家には小さい頃から普通に出入りしていて…だから,今更鍵…?と疑問を隠せないでいると
「実家の近くだけどさ…一人暮らししようと思って」
躰を翔くんの胸に引き寄せられた。
グラスの中身はコーラだし,選んだメニューも沖縄ぽさなんてないカレーライスだけど,沖縄の綺麗な夕日を見ながらホテルでの食事は大人になった気分だった。
「何見る?」
「特番ばっかりで目移りする…さすがお正月」
2人でテレビ番組の相談をしたり
「明日どこ行こっか?」
「俺星の砂探しに行きたい!」
休日の相談をしたり…そんな会話も一緒に暮らしてるみたいで幸せで。
日常だって学校は楽しいし,家族とも仲良いし…でもやっぱり翔くんとこうやってずっといられたら…と思う。
「じゃあ晴れるといいな」
「翔くんは行きたいとこないの?」
隣に座って時折視線が絡んでキスをして…。
そんなふうに明日の予定を立てていると
「あ,そうだ,潤にこれあげる」
突然小さくて綺麗な箱を差し出された。
「え?ありがと…?開けていい?」
それを受け取って見上げると
「お年玉だよ」
ふふっと笑って開封を促される。
高校に入ってからは親からも貰えなくなったお年玉の響きが懐かしくて,ドキドキしながらリボンを解いて蓋を開けると
「…鍵?」
何のキーホルダーもついていない鍵が1つ出てきた。
「うん…俺ん家の鍵」
「翔くん家…?」
俺の家の隣の櫻井家には小さい頃から普通に出入りしていて…だから,今更鍵…?と疑問を隠せないでいると
「実家の近くだけどさ…一人暮らししようと思って」
躰を翔くんの胸に引き寄せられた。