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第58章 楽園 by つぎこ







「…俺が、翔くん、癒してあげる。」

俺の頬を包む、翔くんの手に、そっと自分の手を重ねた。

何処にいたとしても、俺が翔くんの一番の癒しになりたい。それは南の島にだって、負けないんだから…。


「…ふふ。潤には敵わないな。無自覚に撃ち抜いてくれるんだからね。」

翔くんは、左胸に手をやると、苦笑してみせた。


俺は翔くんを見上げ、誘うように微笑みかけると、目を閉じた。

翔くんのためだったら、俺なんていくらだって捧げちゃうよ。だって俺はその何倍も、翔くんからは、もらってる。



目を閉じていても分かる。

きっと翔くん、蕩けるような瞳で、俺のコト、見つめてる。

もうね、それだけで、カラダとココロが、とろとろに蕩けてくる。

やっぱり翔くんには、敵わないや…。









翌日、翔くんからの、粋なサプライズが待っていた。

専用ヘリで訪れた、ハート型の無人島。

クリームソーダ色の海に、浮かぶオープンハート。


ここで、神様からの祝福を受ける。

俺たちの、永遠の未来に…。




END


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