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第59章 トラベル☆ミステリ by アロエリーナ

「ん~気持ちい~!」


心地良い風を全身に浴び
翔は青い空に向かって、思いきり伸びをした。


「ロタ島もイイでしょ」

隣の潤は、整った顔をクシャっと綻ばせた。


「うん。観光客少なくてのんびり出来るし、俺の好きな古代遺跡もあるし♪」


二人が歩いているのは
ガラスを溶かしたように透明な海を囲む
北マリアナ諸島で最も美しいという白浜‥
テテトビーチ。


ロタ島はグアムとサイパンの間に浮かぶ
手付かずの自然が多く残る
リゾートアイランド。


年間の平均気温は27度と快適で
一年中海水浴が楽しめるという。


翔は、撫で肩が目立つから嫌という理由で
今回の旅で泳ぐ気は更々無いが。


潤とはすでに
裸も見慣れてる関係だというのに‥



美大で出会った翔と潤が付き合ってから
五回目を迎える正月。


互いに年末から一週間の休暇をとり
日本に近い南国で過ごすことにした。


年末、ミスターパーフェクトと異名をもつ
翔が提出してきた旅のしおりを見た潤は‥

サイパンとグアムの観光地巡り
マリンスポーツ、ショッピングやらで

ビッシリ分刻みのスケジュールに眩暈がした。

「こんなバカンス、逆に疲れるわ!
俺にも希望入れさせて」

と異議を申し立て
中日にムリヤリ組んだ予定は

「ロタ島で1日ダラダラすること」だった。

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