テキストサイズ

Welcome to our party

第62章 禁断の果実【target yellow】 by みきちん

長年の付き合いだから、
俺を好きにさせることは簡単だった。

しかし、あと一歩の所で逃げられる。

ニノは他人の懐にはスッと入るが、
自分の懐は入らせない。

言葉や行動でダメなら、
身体で俺のモノにするしかない。


そして、何よりも必要だったもの……


自身で俺を求めたという事実。


その事実はニノのガードを完全に壊し、
俺から離れられなくなった。


心も身体も……


隣で眠るニノの指には
イエローサファイアが埋め込まれた指輪。


黄色い実は摘み取った。


枕元にあるスマホに目をやると
LINEのメッセージ。

ベッドサイドのチェスの引き出しを開け
青いリボンの箱を手に取る。


蒔いた種が、また芽を出した……





END

ストーリーメニュー

TOPTOPへ