Welcome to our party
第75章 full bloom by うめ
何度目だろう。
桜の木を見つめながら…涙を流す君を見たのは。
あの日から…君の心は止まったまま。
俺も…あの日で止まったまま。
彼が…旅立ってから…。
あの日から…五度目の桜が咲く…。
「いらっしゃーい。あ、潤だ」
「おっす」
「今帰り?」
「うん。あれある?」
「取ってるよー。待ってて」
ふにゃと笑いながら店の奥に智は引っ込んだ。
その小柄な背中を静かに見つめる。
小さい頃からパン屋になりたいって言ってたけど…本当になるなんて思わなかったな。
白い服も…よく似合う。
「お待たせーはい」
「サンキュー」
渡された透明の袋に入ってるのは…俺の大好きなパンの耳を揚げたお菓子。
「おいら今日朝番だったからもうすぐ上がりなんだ。一緒に帰ろ?」
「じゃあ待ってるよ」
「うん」
俺はコーヒーと智の好きなカフェオレを買ってレジ横に設けられた小さなカフェテリアに座り、智を待った。
「お待たせ潤。帰ろ?」
私服に着替えた智が手を振りながら歩いて来る。
そのまま俺達は並んで店を出た。
桜の木を見つめながら…涙を流す君を見たのは。
あの日から…君の心は止まったまま。
俺も…あの日で止まったまま。
彼が…旅立ってから…。
あの日から…五度目の桜が咲く…。
「いらっしゃーい。あ、潤だ」
「おっす」
「今帰り?」
「うん。あれある?」
「取ってるよー。待ってて」
ふにゃと笑いながら店の奥に智は引っ込んだ。
その小柄な背中を静かに見つめる。
小さい頃からパン屋になりたいって言ってたけど…本当になるなんて思わなかったな。
白い服も…よく似合う。
「お待たせーはい」
「サンキュー」
渡された透明の袋に入ってるのは…俺の大好きなパンの耳を揚げたお菓子。
「おいら今日朝番だったからもうすぐ上がりなんだ。一緒に帰ろ?」
「じゃあ待ってるよ」
「うん」
俺はコーヒーと智の好きなカフェオレを買ってレジ横に設けられた小さなカフェテリアに座り、智を待った。
「お待たせ潤。帰ろ?」
私服に着替えた智が手を振りながら歩いて来る。
そのまま俺達は並んで店を出た。