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第83章 表裏一体 by みきちん
俺は、両親が早くに亡くなり
母方の祖父母に育てられた。
元々質素だった生活は
祖父の定年退職でますます加速。
少ない退職金も底をつき、
俺のバイト代で日々を凌いでいた。
そんな時に出会ったのが翔だった。
お金持ちの家に生まれて、
何不自由なく日々を過ごす。
成績も常にトップ。
きっと、いい大学に行って
有名な会社に就職するんだろうな……
ある日、図書館で勉強してたら
「隣、いいですか?」
声の主を見つめると櫻井くんだった。
「いいよ。どーぞ」
「ありがとう」
ニッコリと笑って俺の隣に座った。
くそっ……何回やっても解けない。
書いた計算式を何度も消す。
「相葉くん……」
「えっ?」
「ここをこうやって……」
俺のノートにスラスラと式を書いていく。
「あっ、そうか!」
思わず声を上げると、
図書館にいた全員の目線が突き刺さった。
「すみません……」
小さな声で謝りながら頭をペコペコ下げた。
一頻り終わって櫻井くんを見たら、
腕で口を押さえ、声を殺して笑っていた。
母方の祖父母に育てられた。
元々質素だった生活は
祖父の定年退職でますます加速。
少ない退職金も底をつき、
俺のバイト代で日々を凌いでいた。
そんな時に出会ったのが翔だった。
お金持ちの家に生まれて、
何不自由なく日々を過ごす。
成績も常にトップ。
きっと、いい大学に行って
有名な会社に就職するんだろうな……
ある日、図書館で勉強してたら
「隣、いいですか?」
声の主を見つめると櫻井くんだった。
「いいよ。どーぞ」
「ありがとう」
ニッコリと笑って俺の隣に座った。
くそっ……何回やっても解けない。
書いた計算式を何度も消す。
「相葉くん……」
「えっ?」
「ここをこうやって……」
俺のノートにスラスラと式を書いていく。
「あっ、そうか!」
思わず声を上げると、
図書館にいた全員の目線が突き刺さった。
「すみません……」
小さな声で謝りながら頭をペコペコ下げた。
一頻り終わって櫻井くんを見たら、
腕で口を押さえ、声を殺して笑っていた。