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新入社員として働きだして
初めての大型連休。

翔が泊りで出かけたいと言ったので
俺は家で大人しく待っていた。


同じ人間が同時に出かけたら拙いからな……


最後の楽しみになるだろうから、
ゆっくりさせてやろう。

俺はポケットに入れたナイフを取り出した。


最後に手に入れたいもの。


それは『自由』だ


小さな世界で過ごすのはご免だ。


この世に『櫻井翔』は二人もいらない……


磨かれたナイフの刃に映る『櫻井翔』


俺が本物だ……


その為にはヤるしかないんだ。


「ただいまー」

能天気な翔の声が玄関から聞こえた。

「おかえ……」

俺は言葉が出なかった。


だって、目の前にいるのは……