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第12章 御主人契約 by アロエリーナ

秋色次第に濃く、人肌恋しい時節。

皆様いかがお過ごしでしょうか。


オレ‥相葉雅紀は今、
大学の友人と、ラーメン屋でランチ中です。


「なぁ智ぃ、女のコ紹介してよ~」


友人は麺を啜る手を止め、眉をひそめた。


「またフラれたの?前に紹介したメル友は?」


「‥いつもイイ人止まりなんだよな‥オレ」


自分が情けなくて、テーブルに突っ伏した。

もう3年以上、彼女いない歴を更新中‥


何気なく、店のテレビに目をやると
携帯電話のCMをしていた。


携帯が擬人化し、ユーザーをサポートする
というユニークなものだ。


「こうやって、ケータイ買うみたいに、
簡単にパートナー作れたらいいのにな‥」


オレが溜息つくと、智はニヤッと笑い、
こっそり耳打ちしてきた。


「そーゆー店、知人がやってんだ。行く?」


「はぁ~?大丈夫なのそれ‥」


訝しんだが、遊び半分で行くことにした。


‥‥
賑やかな商業地域の中に、
紛れるようにその店はあった。


目立つ看板もなく、小さな事務所のようだ。


智に促されて中へ入ると、素っ気ない部屋に
大きな机と、椅子が一脚だけ。

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