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第87章 green shoots by つぎこ
「…相葉くん、そろそろ行こっか? 」
「 はいっ。」
…。
彼は今日も、元気で…。
俺は今日も、気が重い。
彼は手際よく身支度を整えると、俺の前に立った。
相変わらずに爽やかな笑顔で…。
…。
この笑顔をみると、また気が重くなる…。
これからコイツと外回り。
こっそりタメ息ついて、ブリーフケースに資料を詰め込んだ。
「…じゃ、宜しく。」
「 はいっ。」
…。
地味な外回りにも、何故か嬉しそうに付いてくる。
まるでよく懐いた大型犬だ。
これは俺じゃなくて、同期の大野が言い放った台詞。
ヤツも今年の新人には、相当、手を焼いてるらしく、このよく懐いた大型犬が羨ましいそうだ。
隣の畑はよく見える。
そんなもんなんだろな…。
部長直々にご指名だった、新入社員のお守り。
苦手なんだよなぁ…。
早々、ツイテナイ。