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「泣かないで……翔」

智の綺麗な手が伸びて来て、
頬に伝う涙を指で拭ってくれる。


今、智が俺の隣にいるのも……

今、肌に感じる温もりも……

今、俺が幸せなのも………


相葉くん、ニノ、松潤のお陰なんだ。


なのに俺は智が３人のうちの誰かと
じゃれ合うたびに嫉妬して、イライラしてた。

八つ当たりすることだってあった。

その度に、残りの２人が話を聞いてくれた。

話を聞いてもらったなんて都合のいい言い訳。

本当は俺は智の恋人なんだって、
アピールしてたんだ。


智を奪われないように……


それをわかっていたのに、
３人は何も言わず俺を受け止めてくれた。


ずっと俺たちを見守ってくれていたんだ……


「俺……気が付いたよ」

智が優しい目で俺を見つめ次の言葉を待つ。

「今ある幸せは俺たちだけの力じゃないんだね」

「そうだね……」

智はギュッと俺を抱きしめた。

ありがとう……相葉くん

ありがとう……ニノ

ありがとう……松潤

そして、俺たちを陰で支えてくれる
たくさんの人達。


本当にありがとう。


いつか、お礼ができるといいな……