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第14章 心の鎖 by みきちん

ゆっくり目を開けると心配そうに覗きこむ潤がいた。

「大丈夫か?心配して雅紀の家来たら応答なくて、入ったら玄関で倒れてたから」

「ベッドまで運んでくれたんだ。ありがとう」

「かなりうなされてたけど、どう……」

また、あの言葉が脳裏をよぎった。

「もう大丈夫だから、か……」

「帰らない」

俺の言葉を遮るように潤に抱き締められた。

「離して」

「離さない」

さっきより強い力で抱き締められる。

「一緒にいたら潤まで不幸に」

「不幸かどうかは俺が決める。雅紀や他人が決めることじゃない」

見上げた潤の顔は力強いけど目は優しくて。

「全部、話してみ?」

俺は潤にすべて話した。

お姉ちゃんの事
いつも見る夢
さっき見た夢

すると潤は首にかかっているネックレスを見せてくれた。

そこには鍵のチャーム。

「あっ……」

「昔、雅紀がプレゼントしてくれたやつ。これでお前の過去の呪縛から解放してやる。だから、一緒に前に進もう」

「俺、潤を好きでいていいの?」

「雅紀がそばにいたら俺は不幸にはならない」

「ありがとう……」

お姉ちゃん、
俺幸せになるね、潤と一緒に……




END

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